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読書日記78

岡正剛『観念と革命 西の世界観Ⅱ』角川ソフィア文庫を読む。

この本はドイツ観念論、ドイツ文学、マルクス、哲学、思想と、タイトルの通り観念と革命を中心に扱う。

序盤はゲーテから始まりフィヒテヘーゲルと進む。

 

 

フィヒテは、ドイツ観念論の未来は絶対悪になると予想して見事に当たったと書いてあった。その根拠や論理が気になる。

フィヒテの知識学は、僕は正直あまりよく分かっていない。

岩波書店の『フィヒテ』が積んどくになっているので読んでみようと思った。

 

 

 

世界一の文学者は誰かと問われると、おそらくゲーテが候補にあがる。

しかしながら、『色彩論』で多少物理学に貢献した点以外、あまりゲーテが分からない。

 

ゲーテの精神はヘーゲルに継がれ、ヘーゲルマルクスマルクスレーニンとつづいていく。

しかし、結局は「絶対悪」を生んでお仕舞い。という印象がある。

ドイツは世界の覇権をとることができず、ヨーロッパのひとつの国として存在するにとどまっているのが印象である。

 

 

思想に負の印象を与えるとすれば、やはりその歴史によるものが大きい。

今や哲学も役にたたない学問と位置付けられ、アカデミーの隅っこに置かれているのが現状ではないだろうか。

 

 

しかしながら、フランスのワインが世界一と言われるように、哲学の中心はいまだにドイツであるようにも感じた。

つづく