アマルティア・センの理論の骨格くらいは掴んでおきたいと思い購入。
こちらは読書日記とは別のカテゴリーに入れる。
読み込むには長い時間を要すると思われる。
スタンスとしては、最低限の要約はしつつも、そのとき思ったことを端的に記述していく形式を採用したい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロールズの『正義論』には多くの批判が浴びせられている。(詳しくは割愛)
まず『格差という虚構』の著者が批判。
マイケル・サンデル氏も批判。
ロールズ正義論とその批判者たち、という本も過去に出ている。
どこが間違っているのか。
本書の導入部分によれば、ロールズが考察する対象は富、所得、機会等、「基本財の所有」であり、それは限定的なもので、多様な議論をする際に重要な観点を欠くとする。
アマルティア・センは「ケイパビリティ」という概念を導入する。
富、所得、機会等は「機能」考え、その集合を「ケイパビリティ」とする。
つまりロールズよりも広範囲な議論を可能とする概念を導入することによって限界を乗り越えようとする。
僕は様々な本を通じて、ロールズよりもアマルティア・センを先に読んでおきたいと思った。
もしかすればロールズもいずれ古典となる日が来るかもしれない。
素人ながら、そんな直感を抱く。
アマルティア・センはノーベル経済学賞を受賞しており、数学的な能力も逸脱している。
センの『合理的な愚か者』を立ち読みしたときに、恐ろしいほどに難解な本で買うのをためらった。
今回は入門書ということで、ひとつずつ理解していきたい。
つづく