今、承認論を読解している最中である。
というのも、「社会的うつ」という言葉からわかるように、うつ病は社会的な要因のほうが割合が高い、というのが僕の率直な意見。
うつ病を説明するときに、生物社会心理モデルというものがあるが、どう考えても生物モデルより先に、社会のほうが説明が先になされるべきだ。
というのも、セロトニンがああだこうだという前に、それを「誘発」するものはなにか、ということを突き詰めてみると、「社会的ななにか」だと思うのは当然ではないだろうか。
拒食症と痩せ願望は密接な関係がある。
そして、痩せ願望は社会的に作られる。
アナウンサー、アイドル、モデル、インフルエンサー。みんな痩せていてきれいな方ばかり。
僕は、鬱を説明するには、心理学と精神医学だけでは100%足りないと今も確信している。
認知行動療法による認知の改善とは、ある側面から見れば「自己の承認」であると思われる。
「あるがままを受け入れる」とは、まさに「自己の承認」だと考える。
それはミクロ的なもので、「承認論」はマクロ的な次元である。
ミクロとマクロの弁証法により高次の解決案が生まれる。
そういうことを行っている心理家はまずいないと思われる。
つづく