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ソクラテスから考える「論破」の性質

弁論術が人を騙す技術で結論が出た。

現代では「論破」という言葉がある。
厳密には弁論術とは思えない。
論破の性質を調べる。
この記事では論破術と呼ぶことにする。

論破術とは何に関する技術であるか。
僕が導きだした論破術には2つの性質がある。

・合理性を調べる技術
・自分の言説を正当化する技術

後者は弁論術で間違いない。前者はどうだろうか。

問題は論破する者の目的である。
議論は、矛盾のあることを言われたり、話が逸れることがある。

論破する者は、正しい仕方で、正しく議論する。要するに合理性を追及し、正しく結論を導きたいのである。

論破された相手は否定された気になり感情的になるが、議論に欠陥があれば修正を行うのは当然である。

つまり、前者は道理にかなった、必要な人材である。後者はただの不正を行う人間である。

ここで結論が出ると思われる。
すなわち、

論破を正しい仕方で行う者は合理性を追及する。
論破を不正な仕方で行う者は人を騙す。

これが論破の性質ではないだろうか。