はてなブログ大学文学部

読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

接客用語とおじさん

先週、接客用語にケチをつけるおじさんを発見。

「よろしかったですかって何だよてめえ!現在形だろが!」

僕は言葉にナーバスである。
そして哲学的考察が始まる。

接客用語というのは、書き言葉ではないことは確かだ。
一部、POPに「いらっしゃいませ」と書いてはいるものの、大半は口から発せられる。書いて伝えるような言葉ではない。

書き言葉と口言葉を分ける。
接客用語は口言葉であった。

しかしこれはそんなに重要ではなさそうだ。
問題は意味である。
例えば、
「失礼致します」は、挨拶としての表現であって、「これから貴方に失礼なことをします」という意味ではない。
「失礼致します」→「これから部屋に入ります」という意思表明を伝えるための記号と言える。

従って挨拶は記号としての言語である。

接客用語も似たようなものである。
「~になります」「~でよろしかったですか」という文の構造をいちいち気にしていたら埒があかない。

記号を読み取れば事足りる。
おじさんはそのことを自覚していたかどうかはしらないが、接客用語にケチをつけるのであれば、やはり「失礼します」、「もしもし」などの謎の言葉についても、今一度考えてみて頂きたい。

自覚していなければ、ただの八つ当たりであり、客の立場を利用した最低なおじさんである。