先週、接客用語にケチをつけるおじさんを発見。
「よろしかったですかって何だよてめえ!現在形だろが!」
僕は言葉にナーバスである。
そして哲学的考察が始まる。
接客用語というのは、書き言葉ではないことは確かだ。
一部、POPに「いらっしゃいませ」と書いてはいるものの、大半は口から発せられる。書いて伝えるような言葉ではない。
書き言葉と口言葉を分ける。
接客用語は口言葉であった。
しかしこれはそんなに重要ではなさそうだ。
問題は意味である。
例えば、
「失礼致します」は、挨拶としての表現であって、「これから貴方に失礼なことをします」という意味ではない。
「失礼致します」→「これから部屋に入ります」という意思表明を伝えるための記号と言える。
従って挨拶は記号としての言語である。
接客用語も似たようなものである。
「~になります」「~でよろしかったですか」という文の構造をいちいち気にしていたら埒があかない。
記号を読み取れば事足りる。
おじさんはそのことを自覚していたかどうかはしらないが、接客用語にケチをつけるのであれば、やはり「失礼します」、「もしもし」などの謎の言葉についても、今一度考えてみて頂きたい。
自覚していなければ、ただの八つ当たりであり、客の立場を利用した最低なおじさんである。