現代日本のフェミニストの代表格といえばこの方で間違いない。
僕はこれまで、いろんな作家が上野氏に対して批判するような本を読んできたし、逆に、上野氏が作家について批判をするような本もたくさん読んできた。
まあ、批判しあって切磋琢磨できるので、そこはよしとしようじゃないか。
悪いことでも良いことでもない。
というわけで、今回僕は上野氏の仕事について調べてみた。
社会学者がどんな論文や本を出版しているのだろうか。
これは、あらゆる学者が出版した本とその内容についてまとめた本だ。
そして僕は上野氏の本について調べた。
1985年『構造主義の冒険』
1990年『家父長制と資本制』
など、だいたい5年に1冊ほど出版しているみたいだ。
社会学と哲学には密接な関係がある。哲学者が社会を論じたり、社会学者が哲学を論じてたりするのはよく見てきた。『構造主義の冒険』は個人的には気になる。この時期はまだ本格的にフェミニズムの本をだしていなかったと思われる。
1990年以降は「家族」をテーマによく論じてるのがわかった。
端的に言えば、上野氏の主張は、家事は「再生産労働であって、不払い労働とされるはおかしい」ということであった。
じゃあ、男性が家事をやって女性が働けばいいじゃないか。
しかし当時の社会はそうはなれなかった。
当時の女性の葛藤はすさまじいものがあったのだろう。