はてなブログ大学文学部

読書と哲学がメインです。(毎日更新中)

物々交換という幻想

グレーバー『負債論』の第二章の中盤まで読み進める。 (非常にボリュームのある本なので、誤りを発見次第、訂正をしていく。60点をとり続ける気持ちで800ページを読み込んでいく。) nainaiteiyan.hatenablog.com 貨幣はいつ作られたのか?という問いに対し、…

読書日記46

三浦瑠麗『日本の分断 私たちの民主主義の未来について』文春新書(2021年)を読む。 この前に読んだ山口氏の『リベラルという病』で学んだアメリカの二大政党の予備知識があったため、それが理解を手助けするものになったと感じてる。 nainaiteiyan.hatenablo…

読書日記45

石川美子『ロラン・バルト』中公新書(2015年)を読む。 僕がこの本に関心を持った主な理由は、上野千鶴子氏の著書に時々ロラン・バルトのお話が出てきたためであった。 (こちらにも↓) nainaiteiyan.hatenablog.com 僕の見立てでは、上野氏が女子高校生を「記…

山口真由『リベラルという病』新潮新書(2017年)読了

こちらの続きである。 nainaiteiyan.hatenablog.com 薄い本ではあるものの、中身は非常にボリュームがある。 もし二回目を一読する機会が今後あれば、また違った印象を抱くかもしれない。 ・日本のリベラルとアメリカのリベラルの違い アメリカでは共和党と…

デヴィット・グレーバー『負債論 貨幣と暴力の5000年』を読む

本日より、グレーバーの『負債論』を読み進めていく。 このグレーバーといえば、2020年に岩波書店から出版された『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』が有名だ。 その解説書にあたる、講談社新書のものは以前に書評を書いた。 nainaiteiyan.ha…

読書日記44

山口真由『リベラルという病』新潮新書2017年を読む。 リベラルという言葉の意味がアメリカと日本では大きくずれていることを教えてくれる。 僕が今興味のある分野である。 日本ではジェンダーに関して。せいぜい「LGBTQ」の5種類が常識となっている。 それ…

「社会貢献」を哲学的に考える

この記事は、今僕が思っていることに対して、明日以降の自分がどう感じるのかを試すために書き残す。(約1500文字) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・客観と主観を分ける まず大事なことは客観的に認められる「…

小川淳也/中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』講談社新書2021年読了

こちらのつづきである。 nainaiteiyan.hatenablog.com 第四章の後半以降は今後の小川氏の進退に関するお話であった。 特段、まとめる内容はないので、感想を書いてこの本に関する記事は終了にしたい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

東大刺傷事件を考える

参考動画:AbemaTV www.youtube.com 一番大事な論点は、やはりカンニング竹山氏と同じく、 「何故悩みや苦悩が刺傷に繋がるのか」 であると思われる。 僕は以下の仮説を提示したい。 ・競争による人間嫌悪 競争にさらされると人は敵になる。自分を苦しめてい…

読書日記43

こちらのつづきを読み進める。 nainaiteiyan.hatenablog.com いよいよ具体的なお話に入る。 ・党議拘束の廃止 政治を全く知らない自分にイライラしてしまった。党議拘束とはなんぞや。 本書によれば、民主党が政権を握ったときに小川氏がやろうと思っていた…

読書日記42

小川淳也/中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』講談社新書(2021年)を読み込む。 また、こちらにも小川氏の本について書いてきた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 本書は小…

ウルリケ・ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ よみがえる危機の処方箋』みすず書房(2020年)読了

こちらのつづきである。本日なんとか読みきった。 nainaiteiyan.hatenablog.com つづきをまとめながら、最後に感想を書いていく。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 戦後の経済は世界的に急成長をした。それは「経済…

読書日記41

午後もこちらのつづきを読み進める。 nainaiteiyan.hatenablog.com 新古典派の欠点が多く明らかになった。 ・新古典派は貨幣の役割を理解していなかった。 ・新古典派は、消費者が貯蓄せずに全て消費財に費やすという前提がなければ成り立たないような条件で…

佐々木紀彦『起業のすすめ』文藝春秋2021年読了

こちらに少しだけ、現在の日本人サラリーマンの現状を書いた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 本書では、とある三菱商事の中堅社員が、社内の若手がどんどんベンチャーに転職したり、起業したりして辞めていくことを嘆くツイートが紹介された。 逆に、僕はそ…

読書日記40

今日もこちらのつづきを読み進める。 ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ』みすず書房2020年 nainaiteiyan.hatenablog.com 「社会貢献とは何か」という問いにハッキリ答えられない自分に腹が立った。 例えば、1000万人から100円を合法的に巻き上げるよう…

読書日記39

佐々木紀彦『起業のすすめ』文藝春秋2021年を読む。 人材コンサルティング会社、ギャラップ社が139カ国を対象に会社員のやる気を調査した。 東アジアは全体的に低い傾向があるそうで、日本は最下位とのこと。 また、国際社会調査プログラムの調査によると、…

野口憲一『「やりがい搾取」の農業論』新潮新書2022年読了

何故農家は儲からないのか。 原因はまずJAの「共選共販」というシステムにあるという。 農作物を一度JAに集め、「優」「劣」等にランク付けされ価格が決まる。 株式と違い協同組合は「一人一票」という原則、そして統一的な価格設定。 これが差別化を不可能…

これからの社会貢献を考える

まず、70億人全ての人が豊かな先進国と同じ生活レベルで生活すると地球が破滅するのは自明と思われる。 破滅とは、要するに人間だけでなく他の生物も死滅することを意味する。 希望は技術的側面と規範の進歩だと思われる。 前者は主に科学力にかかっていて、…

読書日記38

今日もこちらのつづきを読み進める。 nainaiteiyan.hatenablog.com 結局のところ、マルクスとエンゲルスでも「価格」が何によって決まるのかを厳密に論証することはできなかった。 しかしながら、彼らは「過剰な信用供与が行われば常に金融恐慌が発生する」…

一週間のまとめ 2022 0115

一週間お疲れさまでした。 今週も無事、元気に読書に勤しめて良かったと思っております。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.ha…

中沢新一『はじまりのレーニン』読了

内容があまりにも難しかったため、今の僕には要約不可能である。 しかしながら、この難解な解説書を読み通すことで、僕は僅かながら哲学、政治、経済、そして革命の親和性を読み取ることができた。 現在僕は読書日記にてマルクス等の古典経済学を読み込んで…

読書日記37

ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ』みすず書房2020年のつづきを読む。 アダム・スミスの章を読みきることができた。 そして僕は、なぜ彼が『道徳感情論』という本も書いたのか少し分かった気がする。 彼は東インド会社の腐敗や貴族の贅沢ぶりに嫌気がさ…

読書日記36

ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ』みすず書房2020年の続きを読む。 今日はアダムスミスの思想を学ぶ。 スミスは完全な自由競争を目指した訳ではなく、国家を食い物にする特権階級が諸悪の根元であるという考えをもっていたとのこと。 当時のイングラン…

読書日記35

人はこう言う。 「学校ではお金について教えてくれない。」 厳密には2つ意味がある。 まず資産や投資に関係するお話だろう。要するに実践としてのお金。 もうひとつは大学院でなら学習できるかもしれない。 つまりは理論としてのお金。 僕の見立てでは、お金…

当たり前なことは不思議なこと

最近の僕の仮説にこういうものがある。 最終的に、個人がお金を使う理由とその個人が仕事をする理由は一致した内容となる。 しかし、人がお金を使うのは何故かと問い始めると袋小路になる。 僕は貧乏だがお金は使う。毎日コーヒーを飲む。 では、何故コーヒ…

読書日記34

西村義樹/野矢茂樹『言語学の教室:哲学者と学ぶ認知言語学』中公新書2013年を読む。 僕は、言語学は新しいアイデアやヒントを生む潜在力があると感じている。 マイナーな分野であるからこそ、まだ未知な部分が多いのではないだろうか。 言語学は20世紀のは…

小坂井敏晶『格差という虚構』ちくま新書2021年 読了

本日、なんとか読み終えた。この記事は約1500文字である。 読書日記にも細かいことは書いてきたので、部分的に割愛したい。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiya…

読書日記33

吉田徹『くじ引き民主主義』光文社新書2021年を読む。 読書日記32に『格差という虚構』を取り上げた。こちらにもくじ引き民主主義について言及されていた。それほどに、近年注目されているのだろう。 nainaiteiyan.hatenablog.com 今、EUや日本、アメリカな…

三田誠広『マルクスの逆襲』読了

本書の構成は大きく分けて、 マルクスの基礎的な知識を復習 ⇓ 学生運動の考察 ⇓ 高度経済成長期の考察 ⇓ 現代社会の閉塞感の考察 ⇓ これからの展望 である。 僕が一番知りたかったのは、何故若者が暴動を起こすほど過激な時代が存在し得たのかであった。 著…

読書日記32

『格差という虚構』を読み進める。 導入部分では環境と遺伝の分離不可能性が示された。 過去、双子の研究や養子の研究が実証的に行われ、環境が能力を向上させる根拠はあるものの、その結果に関して、遺伝による要因を環境から分離して説明することは不可能…