はてなブログ大学文学部

読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

読書日記456

プラトン『法律 (上) 』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 175項ほどまで読み進めた。 第二巻を終え、第三巻に突入。 まずは結論から。第二巻の結論は、「正しい」仕方で宴会を行うことによって、勇気ある人間を見抜けるということであった。 以…

読書日記455

プラトン『法律 (上) 』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 第二巻から読み進め、午前は120項まで読み進めた。 前回、宴会は正しく行えば勇気ある者を判定できるか、それとも宴会自体が勇気ある者を判定するものなのか、という問いが持ち越された…

読書日記454

プラトン『法律 (上) 』のつづきをよむ。 第一巻、約90項までを読み終えた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 『国家』と比べるとだいぶ抽象度が増しているように感じた。 何回もページを戻り、文脈を捉えるのに苦戦。 なんとか論旨は掴めた。 酒を飲んで愉快に…

読書日記453

プラトン『法律 (上) 』岩波文庫 (1993年) を読む。 後期プラトンの長編とされる。 『国家』おいては、プラトンは理念を述べるにとどまっていた。 今回は具体的に制度全般を議論するものとなっている。『国家』の続編と受け止めることができる。 nainaiteiya…

読書日記452

ニーチェ『ツァラトゥストラかく語り』のつづきと、 『悦ばしき知恵』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 悦ばしき知恵のほうは読みづらい。 眠気と戦いながらも本書に書かれていたこと、とくに今日はニーチェが言う「徳」の性質を私は理解した。…

読書日記451

ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』のつづきと、 『悦ばしき知恵』河出文庫 (2012年) を読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 解説書ばかり読んでいる自分を軽蔑する。 今日はひたすらこの2冊を中心に読み進めた。 ニーチェはやはり善悪について、ソクラ…

読書日記450

アザリーン・ヴァンデアフリートオルーミ『私はゼブラ』のつづきと、 nainaiteiyan.hatenablog.com ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』と、 スーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイルズ』河出書房新社 (2018年) を読む。 ニーチェは善悪の二分法…

読書日記449

池田晶子『41歳からの哲学』のつづきと、 アザリーン・ヴァンデアフリートオルーミ『私はゼブラ』と、 その他複数の本をパラパラ読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

読書日記448

アザリーン・ヴァンデアフリートオルーミ『私はゼブラ』のつづきと、 池田晶子『無敵のソクラテス』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com 昨日、『ナボコフ文学講義』を読んでいたところ、「読書というものは存在しな…

読書日記447

池田晶子『41歳からの哲学』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 思うに、この方の本は100年後も確実に残る。 この方の本は現代の古典である。 その証拠として、まずこのかたは90年代から2000年前半にかけて文筆家として活動をしていた方である。 …

読書日記446

ピエール・カバンヌ/マルセルデュシャン『デュシャンは語る』のつづきと、 nainaiteiyan.hatenablog.com アリストテレス『詩学』光文社古典新訳 (2019年) を読む。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 芸術に関して…

読書日記445

池田晶子『41歳からの哲学』新潮社 (2004年) を読む。 初めて池田晶子氏の本を読んだのはおそらく二十歳の頃だったように思う。 BOOK・OFFで『14歳からの哲学』を手に取った。 難しい単語が全くないにもかかわらず、内容は難しく感じた。 当時は集中力も足り…

読書日記444

スーザン・ソンタグ『反解釈』ちくま学芸文庫 (1996年) を読む。 導入部分から数十ページじっくり読んでみた。 内容としては、ノエル・キャロル『批評について』に近い。ソンタグは冒頭で批評に対する批評を行う。だから「反」解釈というタイトルなのかもし…

読書日記443

アザリーン・ヴァンデアフリートオルーミ『私はゼブラ』のつづきと、 池田晶子『オン!埴谷雄高との形而上学対話』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

本日の読書日記

今日は池田晶子『無敵のソクラテス』にて、哲学の最終到達点について語られていた。 結局のところ、それは「知らない」ということを「知る」こと。という、逆説めいた教訓を得る。 これについて思うところがある。 岡本太郎は「積み下げ」を推奨している。積…

読書日記442

池田晶子『無敵のソクラテス』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 今日はインターネットの話と脳科学の話を読む。 インターネットを介した情報を知ることは本当の「知る」ことではないと池田氏は語る。 自分では知り得なかった情報がインターネッ…

読書日記441

アザリーン・ヴァンデアフリートオルーミ『私はゼブラ』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com モーリス・ブランショ、アラン・バディウ、ルイス・ボルヘス、ベンヤミン。 主人公は複数の思想家や文学者の言葉を引用する。 初めて読んだ頃はこれらの…

読書日記440

ピエール・カバンヌ/マルセルデュシャン『デュシャンは語る』ちくま学芸文庫 (1999年) を読む。 キュビスムの隆盛期に活躍した画家の一人とされる。 100ページほど読み進めた。 どういう思いでキュビスムの絵画を描いたのか、デュシャンは語る。 特段、政治…

読書日記439

ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』河出書房新社と、 ニクラス・ルーマン『自己言及性について』ちくま学芸文庫 (2016年) を読む。 70ページほどツァラトゥストラの語りをじっくり読んでみた。 64項に読書ばかりしている人を私は憎んでいる、といった記…

読書日記438

ゲーテ『イタリア紀行 (上)』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 105項まで読み進めた。 ゲーテの観察対象は自然と芸術に集中しているようにみえた。 時々人間観察に関する記述も見受けられたが、今のところ概ね芸術に対する記述が大半である。 …

読書日記437

ゲーテ『イタリアン紀行 (上) 』光文社古典新訳 (2021年) を読む。 光文社古典新訳はとても読みやすい。 やはり、本の読みやすさは文章力と比例するのだろうか。 余談になるが、今日本屋にて斎藤孝氏が出している、難しい本を読む方法についての本を軽く立ち…

読書日記436

フランツ・カフカ『城』のつづきと、 nainaiteiyan.hatenablog.com 小林秀雄『考えるヒント3』文春文庫新装版 (2013年) を読む。 カフカの小説をビデオで例えていうならば、早送りしてようやく普通のスピードとなるような、そのような感覚である。 起きてい…

読書日記435

モーリス・ブランショ『カフカからカフカへ』のつづきと、 フランツ・カフカ『城』のつづきをよむ。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ブランショは、カフカが無意味なものを意味付けたと語る。 確かに、カフカの小説は何気ない日常…

読書日記434

松岡正剛『編集力』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 後半は事務所移転に伴い、6万冊を移動させる際の話が語られた。 ダンボール2000箱。 考えただけで気が遠くなる。 本書にはその作業中の写真が掲載されていた。 人生は短いとセネカが言って…

読書日記433

池田晶子『無敵のソクラテス』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 非常に面白い。 とてつもなく面白い。 プラトンとソクラテスが現代に舞い降りた。そう思わずにはいられない。 議論の内容は多岐にわたる。 けっして抽象的ではなく、現実に則した…

読書日記432

池田晶子『無敵のソクラテス』新潮社 (2010年) を読む。 実業家とプラトンとソクラテスが富と幸福について語る。 経済倫理について、あっさりと結論まで辿り着いてしまい、私はぽかんとしてしまった。 内容は以下の通り。 他人から承認を得ることで幸福を得…

読書日記431

ユルゲン・トラバント『人文主義の言語思想:フンボルトの伝統』岩波書店 (2020年) を読む。 導入部分から40ページほど読む。 15世紀の人文主義者ヴァッラは、音声は自然によって与えられたものであるが、言葉の意味は人間による恣意的なものであるという考…

読書日記430

ニーチェ『この人を見よ』光文社古典新訳 (2016年) と、 セルバンテス『ドン・キホーテ』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 『この人を見よ』は、ニーチェが書いた最後の本とされている。 解説によれば本書において、ニーチェは『ツァラトゥスト…

読書日記429

岡本太郎『原色の呪文』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 岡本太郎は、「芸術は心地よくあってはならない」「きれいではあってはならない」と語る。 文化というものは人類が積み上げてきた遺産である一方、現代人はその上に乗っかってあぐらを…

【記念】3000記事書いてきた感想等

この記事をもって3000記事達成です。 そもそもこれらは記事と言えるのか。 とりあえず、最低限のクオリティは維持して書けてきたと自負しています。 nainaiteiyan.hatenablog.com 2000記事を書いたのが今から約220日前でした。 端的に言えば、それだけ暇だっ…