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読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

読書日記321

竹内洋『社会学の名著30』ちくま新書 (2008年) を読む。 個人的な話では、朝からこういった類いの本は眠気を誘うと感じた。 意識を飛ばしながらも、ページは飛ばさずに読み進める。 フランスの社会学者デュルケーム『自殺論』が取りあげられていた。 吉田敬…

読書日記320

菅原潤『京都学派』講談社新書(2018年)を読む。 佐藤優/香山リカ『不条理を生きるチカラ』から始まり、拡散するように関連する本に手を出してみた。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hat…

読書日記319

酒井健『バタイユ入門』ちくま新書(1996年)を読む。 個人的な話では、最近読書が一段と楽しくなってきたように思う。 波に乗っている感覚。 文字の上を気持ちよく滑り倒す感覚。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー バタイユ…

読書日記318

松岡正剛『編集力 千夜千冊エディション』角川文庫(2019年)を読む。 二年前に一度買った記憶があったが、どういう訳かメルカリで売ってしまった。 今となっては、「編集工学」の根っこはこの本にあると感じている。 マラルメから始まりヴィトゲンシュタイン…

読書日記317

先崎彰容『ナショナリズムの復権』ちくま新書 (2013年) を読む。 先日読んだ『不条理を生きるチカラ』のなかで、佐藤氏は「ナショナリズム」にこの時代を突破する鍵があると述べた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 私自身は、高校から理科系の道に進んだため…

読書日記316

松岡正剛『電子の社会 千夜千冊エディション』角川文庫(2022年)を読む。 千夜千冊エディションシリーズは度々お世話になっている。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com 今回…

読書日記315

仲正昌樹『ポストモダン・ニヒリズム』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 今日は「フリーター」「ニート」の話から始まった。 2000年代の日本において、フリーターにまつわる言説を仲正氏が説明する。 例えば、現在でも「就労支援」を軸に「フリ…

読書日記314

佐藤優/香山リカ『不条理を生きるチカラ:コロナ禍が気づかせた幻想の社会』ビジネス社(2020年)を読む。 意外にも、佐藤氏が作家になった理由がこの本で判明した。 鈴木宗男氏絡みの問題で佐藤氏は逮捕される。 その後、彼は筋を通し、外務省の身分は手放さ…

読書日記313

仲正昌樹『ポストモダン・ニヒリズム』作品社(2018年)を読む。 社会思想史の観点から現代の社会的状況について解説していただける内容となっている。 仲正氏によれば、「ポストモダン」はしばしば「ニヒリズム」とセットで論じられるとのことのである。 何故…

岡田豊『自考』読了

こちらを読み終える。 nainaiteiyan.hatenablog.com 後半は高度経済成長期の話や今後のアメリカや中国との持つべき関係について語られた。 パナソニックの前身、松下電器の創業者である松下幸之助は「社員をリストラする人間には経営する資格はない」と述べ…

読書日記312

シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』岩波文庫と、 岡田豊『自考』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com シモーヌ・ヴェイユは科学の功罪について言及したあと、社会的抑圧について考察する。 産業革命以後、人々は労働に苦しめられ「搾取」され…

読書日記311

岡田豊『自考』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 「マスゴミ」という言葉に著者は「無念だ」という思いを語る。 例えばいじめで自殺した事件においては、学校が発表した情報を彼らは鵜呑みにするはずはなく、記者は怪しい点をつく。 正義感のあ…

読書日記310

三木清『三木清文芸批評集』講談社学芸文庫(2017年)と、 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟1』光文社古典新訳のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com こちらの批評集は断片的で読みやすい。 長々とした論文ではなく、エッセイのような形で10分も…

斎藤環/福山哲郎『フェイク時代に隠されていることについて』読了

こちらを読み終える。 nainaiteiyan.hatenablog.com 後半はひきこもり問題や少子化、ジェンダー、社会保障等、「社会問題」に焦点が当てられていた。 まず率直に感じたことは、これらのほぼ全ての問題の根本原因は「構造」的なものだということである。 「男…

読書日記309

岡田豊『自考』 プレジデント社(2022年)を読む。 著者はテレビ朝日アメリカ副社長を勤めた。 そんな著者が2017年に帰国した際、日本には笑っている人が少ないと感じる。 また、知人の中国人は「日本は息苦しい」と漏らす。 本書には、こんな息苦しい日本の中…

読書日記308

斉藤環/福山哲郎『フェイクの時代に隠されていることについて』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 相模原殺傷事件や精神医療の問題について掘り下げられる。 日本の精神科病床数は世界一、というのはもはや常識。 これは「ライシャワー事件」を…

読書日記307

香山リカ『しがみつかない生き方』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 10のルールというものに共通するのは「過剰に期待しない」が妥当だと感じた。 ・恋愛にすべてを捧げない ・仕事に夢をもとめない ・人生の意味をもとめない etc. フランクル…

読書日記306

香山リカ『しがみつかない生き方:「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』幻冬舎新書(2009年)を読む。 個人的に最近、斎藤環氏をはじめ、精神科医の書いた本をよく読んでいる。 病んでいる人向けの本かと思ってしまう方がいるかもしれないが、精神科医の…

読書日記305

田中ひかる『アナキズムを読む:<自由>を生きるためのブックガイド』皓星社(2021年)を読む。 冒頭では、最近読破した本を書いたオードリー・タン氏が自身を「アナキスト」と捉えていることが紹介された。 nainaiteiyan.hatenablog.com アナキズムを直訳す…

読書日記304

ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』のつづきを読み進める。 なんとか50ページ弱よみ進めることができた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 内容はネタバレになってしまう為、書くことは今後控えることにする。 この小説を読んで何を思ったのかを、内容には…

読書日記303

ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』光文社古典新訳を読む。 面接に落ち、悔しいので名著を一冊読破してみようという気持ちになる。 翻訳者は最近よく見る亀山氏である。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com 僕はこの名著を読むに…

読書日記302

仲正昌樹『現代哲学の論点』NHK出版(2022年)を読む。 分かりやすく現代の正義論を再度整理してもらい、素人の読者としては有難い。 ジョン・ロールズが『正義論』の中で「無知のヴェール」を用いて思考実験的に論じたが、それでは各々の違いが無くなることに…

読書日記301

斉藤環/福山哲郎『フェイクの時代に隠されていることについて』太田出版(2018年)を読む。 精神科医の斉藤氏の本ということで興味があり購入。 生活に満足感を覚えると「消極的保守」になり「政治的正しさへの無関心」へと向かうと斉藤氏は指摘する。 日本は…

読書日記201~300

nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.ha…

読書日記300

亀山郁夫『人生百年の教養』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 今日はオリンピックと公共について、著者の考えを吟味してみた。 テーマは社会と矛盾。 ビジネスの最優先事項は会社の利益。これを突き詰めれば、後進国を踏み台にしていくことを厭…

読書日記299

亀山郁夫『ドストエフスキー 黒い言葉』集英社新書(2021年)を読む。 『夜と霧』を読んだあとにドストエフキーに触れると、思うことはある。 nainaiteiyan.hatenablog.com ドストエフキーの書く小説は悲劇や苦悩に満ち溢れている。 フランクルは、「苦悩とは…

ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』読了

本日、いっきに読み終えた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 第二段階の「アパシー(無気力)」から第三段階の「解放」へと完了する時に、フランクルは危機を感じる。 端的に言えば「怒り」に変わる。 最後まで希望を持たなかった者が生き残ったというのは有名…

読書日記298

ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧 新版』みすず書房(2002年)を読む。 本屋さんに入り、ふと目に入る。 この本は長いこと読めなかった。 あまりにも非現実的すぎて、目をそらしたくなってしまっていた。 ようやく手に取るくらいの気持ちになれた。 フラ…

読書日記297

ヴィクトーア・フォン・ヴァイツゼカー『自然と精神/出会いと決断 ある医師の回想』のつづきをよむ。 nainaiteiyan.hatenablog.com 三時間弱読み込み第6章の手前まで進んだが、内容がさっぱり頭に入ってこなかった。 翻訳書は読みにくい。 否。 読みにくすぎ…

読書日記296

上野千鶴子『思想をかたちにする:上野千鶴子対談集』青土社(2015年)を読む。 個人的に青土社は面白い本をよく出しているように思う。 本のデザインや肌触りも良い。 きっと優秀な人たちが沢山いるのだろうなと思わせる。 第2章を読む。 団塊世代にまつわる…